恋する惑星
隠れ家みたいなアパート。
窓の外では冬の冷たい雨が石畳を濡らしてる。
心踊る日常ではないけれど、
静かで充実した時間で満ちていく心。
今夜、皆さんにシェアしたいのは、
「ある光」による一篇の恋愛詩。
タイトルは、「恋する惑星」。
都会の喧騒と、
California Dreamin’ 。
金城武の温かい役柄、
フェイ・ウォンの無垢な美しさ。
まだ見ぬカリフォルニアを想うとき。
ぜひ読んでほしい恋の詩を紹介します。
à partir du 29 janvier 2026
一かけらの今 a l’honneur de soutenir
恋する惑星

悲しみも後悔も
全然リアルじゃない
なのにどうして
こんなに泣いちゃうの
誰かを好きになることは
世界の終わりみたい
いつだって好きだった
時々、たぶん、きっと
世界の終わりと、憧れと
「誰かを好きになることは、世界の終わりみたい」
この一文は、かつて夜の世界にいた頃の、
私の冷え切った体を温めた
「憧れ」に似ています。
毎日のように届く悲しいニュース。
不安定な社会の中で、
私たちの「個人的な悲しみ」は、
時としてひどく不釣り合いで、
非現実的なものに感じられる。
でも、だからこそ、泣いてしまう。
その涙だけが、
自分が今ここで生きている、
唯一の証拠のように思えるから。
「時々、たぶん、きっと」という、
断定的ではない、揺れる気持ち。
それは、白黒はっきりつけたがる現代への、
ささやかな抵抗のよう。
すべてがリアルでなくてもいい。
「好き」という感情が、
例え一瞬の瞬きだとしても、
その不確かさを愛すること。
それこそが、
私たちが冬を越すための、
「生存戦略」なのです。
“On ne naît pas femme : on le devient.”
― 人は女に生まれるのではない、女になるのだ
ボーヴォワールは、
恋愛を「相手に溺れること」ではなく、
「自分の人生」「私の恋愛」を、
自ら選び取るものという
「企て」にしている。
たとえ明日、世界が終わっても。
今夜は自分だけの、
大切な世界を抱きしめていたい。
C’est la vie. (それが人生)
―― ですものね。
Vin Chaud de Saint-Germain(サン=ジェルマン風ヴァン・ショー)
“こんな夜”におすすめのドリンクを紹介。

詩の持つ
「少しだけ大げさな切なさ」
と
「救い」
に寄り添うのは、
フランスの冬の定番、
ヴァン・ショー(ホットワイン)。

北欧のGlögg(グロッグ)よりも、
少しだけ軽やかで、
キッチュなアレンジを加えたレシピ。
香辛料の香りは、
不安を鎮めるアロマテラピーのような効果もあるそう。
Recipe
- 赤ワイン:250ml(安価なもので十分)
- カシスリキュール:大さじ1(深みと甘みを加える魔法)
- シナモンスティック:1本
- クローブ(丁子):2粒
- オレンジのスライス:1枚(皮の苦味がポイント)
- 蜂蜜:お好みで
Method
- 小鍋にワインとスパイス、オレンジを入れ、弱火でゆっくり温めます。
- 決して沸騰させないこと。香りが逃げてしまいます(恋愛と同じね。焦りは禁物です)。
- 湯気がふわりと立ってきたら火を止め、カシスリキュールと蜂蜜で味を整えます。
今夜、あなたの部屋に、
優しい光が灯りますように。
もしよろしければ、
この詩を読んだ後の
「あなたの心の温度」・・・
こっそり教えてね。
Une image n’est rien sans vos mots.
― あなたの言葉のない image は、
あなたの言葉なしには何ものでもない
― Une image, sans vos mots,
c’est un plan sans voix.

poetry by ある光
a film by 一かけらの今
illustration by Velvet Easter Corp.
for those who still believe in love.
まだ愛を信じている、すべての人へ。



















