& | 感情の嵐をすべて引き受ける覚悟について。アラン・ド・ボトンの定義とピムス・レモネードの果実が、誰かを本気で想う不器用な心を優しく肯定していく。

恋愛詩 一かけらの今
好きな人の好きな人になりたい

部屋の窓を少しだけ開けて、
少し湿りを帯びた空気に季節を感じます。

少しセンチなレコードに、
針を落としたくなるような、
そんな夜です。

今夜の featured poem は、
空虚 シガイ様の紡いだ、
どうしようもなく愛おしい、
恋愛詩「&」
@36aoRu1Re4K4AbR

‘Cept you, nobody makes my heart swing like this.

à partir du 14 juin 2026
一かけらの今 a l’honneur de soutenir

&

Created by 一かけらの今

誰かを想って笑い
誰かを想って泣き
誰かを想って怒り
誰かを想って迷い
誰かを想って愛を知る
そういうことらしい
人と生きていくということは

誰かを想うと、心はこんなにも揺れる

大人になれば、
もう少しスマートに生きられる、
そんなふうに思っていました。

カフェオレを飲みながら、
お気に入りの文庫本をめくるように、
穏やかで静かな恋愛ができるのだと。

でも、現実はそうもいきません。
空虚 シガイ様の詩にあるように、
私たちは誰かを想うだけで、
笑い、泣き、怒り、そして迷います。

恋愛というものは、
私たちが丁寧に畳んで、
クローゼットにしまっておいた感情を、
いとも簡単に引っ張り出して、
部屋中に散らかしてしまう魔法のような、
あるいは少し厄介な嵐のようなものです。

「こんなに感情が揺さぶられて、
疲れてしまうのは私だけ?」
「愛って、もっと温かくて
安心するものじゃないの?」

そんな風に悩む夜もあるかもしれません。
でも、心がこれほどまでに大きく揺れるのは、
あなたがその人のことを、
痛いほど真剣に愛している証拠なのです。

恋に落ちるのは、自分から少し逃れたいからかもしれない

スイス生まれの哲学者であり作家、
アラン・ド・ボトンの少しシニカルで、
本質的な恋愛の名言を。

« We fall in love because we long to escape from ourselves… »
— 私たちは、ときに自分自身から逃れたくて恋に落ちる

仕事に追われ、人間関係に気を揉み、
鏡に映るパッとしない自分にため息をつく。

そんな「変わらない日常」や
「息苦しい自分」から、
連れ出してくれる特急券のようなものを、
私たちは恋愛に求めているのかもしれません。

誰かの特別になることで、
新しい自分に生まれ変われるような気がするから。

相手への眩しい憧れと同時に、
自分自身への小さな絶望が、
恋の入り口にはひっそりと隠れているのです。

でも本当の愛は、自分を忘れることではなく、自分を知ること

けれど、ロマンティックな逃避行は
長くは続きません。
恋は甘い夢であると同時に、
決して誤魔化すことのできない
「鏡」でもあります。

相手を想うからこそ見えてくる、
自分の醜い嫉妬心、過剰な期待、
どうしようもない依存心、
そして深いさみしさ。

それらに直面するのは、
決して心地よい体験ではありません。
苦しくて、逃げ出したくなることもあるでしょう。

でも、その痛みも含めて向き合うことで、
私たちは初めて「本当の自分」を知るのです。

恋を通して、
自分自身の輪郭をなぞり直すこと。
それが、愛を育てる、
ということなのだと思います。

それでも人は、誰かを想って生きていく

詩の結びにある、
「そういうことらしい 人と生きていくということは」
という言葉。

ここには、静かな諦観と、
それ以上の深い受容があります。

傷つくかもしれない。
振り回されて、
一人でいた時よりもずっと
疲れてしまうかもしれない。

それでも私たちは、
また誰かを求めて手を伸ばします。
なぜなら、誰かを想い、
感情の波を全身で受け止める
その不器用な日々こそが、
私たちが「生きている」という
確かな手触りそのものだからです。

愛は、人をすり減らすだけではありません。
泣いて、怒って、迷ったその分だけ、
あなたをどこまでも優しく、
そしてしなやかに強くしてくれるのです。

fin d’un début
ある始まりの終わり

初夏のロンドンを想う「ピムス・レモネード」

“こんな夜”におすすめのドリンクを紹介。

心が揺れて少し疲れてしまった夜には、
とびきり華やかで爽やかな一杯を作りませんか?

今夜おすすめしたいのは、
イギリスの夏の風物詩、
「ピムス(Pimm’s)」を使った
フルーツたっぷりのカクテルです。

ジンをベースに、ハーブやスパイス、
柑橘類のエキスが溶け込んだリキュール
「ピムス・ナンバーワン」を、
キリッとしたレモネード(またはジンジャーエール)で割ります。

そこに、たっぷりのミント、
スライスしたきゅうり、オレンジ、いちごを
ごろごろと浮かべて。

見た目も鮮やかで、
週末の女子会ドリンクや、
おうちでのピクニック気分にもぴったりです。

特に「きゅうり」の青々しい香りが、
驚くほど良いアクセントになるんですよ。


Created by 一かけらの今

Method

  • ハイボールグラス(複数人分の場合は大きなピッチャー)のフチまで、氷をたっぷりと入れます。
  • スライスしたきゅうり、オレンジ、いちごをグラスの隙間に入れます。
  • ミントの葉は、手のひらでパンッと軽く叩いて香りを引き出してから加えます。
  • ピムス・ナンバーワンをグラスに注ぎます。
  • よく冷えたイングリッシュ・レモネードを上から注ぎ入れます。
  • 炭酸が抜けないよう、マドラーやスプーンでグラスの底から氷を持ち上げるように、優しく1〜2回ステア(かき混ぜ)して完成です。

【日本での豆知識と代替レシピ】

ピムスは日本の大型酒販店やネットでも購入できますが、「今すぐ似たものを飲みたい!」という時は、おうちにあるもので代用してみましょう。

Method

  1. カンパリ(または甘めのベルモット)+ ジンジャーエール + 少しのレモン汁
  2. そこに、スーパーで買ったカットフルーツと、スライサーで薄切りにしたきゅうり、ミントを入れるだけ。

それだけで、ロンドンのハイドパークにいるような、ちょっとキッチュで素敵な気分が味わえます。ぜひお試しを。


恋をして揺れる心は、
あなたが懸命に生きている証。

泣いた夜も、迷った日々も、
いつかあなたを彩る
美しい一かけらになりますように。

あたたかいお茶かピムスを飲んで、
今夜はゆっくり休んでくださいね。

おやすみなさい。

Une image n’est rien sans vos mots.


― あなたの言葉のない image は、
あなたの言葉なしには何ものでもない

Une image, sans vos mots,
c’est un plan sans voix.

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illustration by Velvet Easter Corp.

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まだ愛を信じている、すべての人へ。

○掲載されている作品の著作権は空虚 シガイ様に帰属します。

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一かけらの今

あなたに告白するのは きっと 恋の終わり あなたをあきらめることは きっと 恋の始まり 思い出だけ それでいいの いつかは今が コワくなるから

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