想い|遠くにいても、その人を実在する誰かとして想い続けること。アイリス・マードックの哲学と、とろけるラズベリー・デニッシュ・ラテが、季節ごとに育つ愛をそっと包み込む

好きな人を忘れる方法がない

誰かを想う気持ちが、
時間と共に薄れていくとは限らない。

むしろ、季節を重ねるごとに、
静かに大きくなっていくこともある。
今日はそんな、恋の詩のお話。

Some love songs aren’t sung to be heard by the one you love. They’re sung so your own heart remembers how to feel.

à partir du 20 septembre 2026
一かけらの今 a l’honneur de soutenir

想い

Created by 一かけらの今

遠くから
君を想う
今でも君を想う
君の幸せを願う
その気持ちは
季節が過ぎゆくたびに
またひとつ大きくなる

_________________
Poetry by やな らいや

愛とは、自分以外の何かが”本当に存在している”のだと気づく、とても難しい理解のこと

「遠くから / 君を想う / 今でも君を想う」
この詩の彼と、
その相手との間には、
すでに時間や距離が横たわっているのだと思う。

けれどこれは、悩みというより、
彼自身が少し
不思議に思っていることなのかもしれない。

「時間が経てば、気持ちは薄れていくはずなのに、
どうして自分はまだこんなに想っているんだろう」
と。

世間的には
「もう忘れたほうがいい」
と言われそうな状況の中で、
それでも消えない気持ちに、
彼自身が戸惑っているのではないだろうか。

アイルランド出身の哲学者であり、
小説家としても高く評価されているアイリス・マードックは、
こんな言葉を残している。

« Love is the extremely difficult realization that something other than oneself is real. »
— 愛とは、自分以外の何かが”本当に存在している”のだと気づく、とても難しい理解のことだ。

「君の幸せを願う」という、
見返りを求めない彼の想いは、
この言葉と深く響き合う。

相手を自分の願望の中に閉じ込めるのではなく、
相手が確かに実在する、
自分とは別の一人の人間として尊重すること。

それこそが、マードックの言う
“愛の困難な理解”なのだと思う。

“自分とは別の、確かに存在する一人の人間”として認めること

マードック自身の小説
『The Sea, The Sea』(邦題:『海よ、海』)。

演劇界を引退した主人公チャールズ・アロウビーは、
若い頃に恋をしていたハートリーという女性と、
偶然再会する。

けれど彼が見ているのは、
目の前にいる”今の彼女”ではなく、
何十年も前の記憶の中で、
自分に都合よく美化されたハートリーの幻影だった。

物語が進むにつれ、チャールズは少しずつ、
その思い込みの危うさに直面していく。

相手を、自分の想いの対象としてではなく、
“自分とは別の、確かに存在する一人の人間”として認めること

——それがどれほど難しいかを、
マードック自身が、哲学ではなく物語として描いた
一冊。

「君の幸せを願う」という彼の想いは、
チャールズの幻影のような愛とは対照的だと思う。

相手を自分の物語の中に閉じ込めず、
相手自身の人生を、まるごと尊重する姿勢。

それこそが、
マードックの言う”愛の困難な理解”を、
彼はすでに実践している証拠なのかもしれない。

遠くにいても、時間が経っても、相手を”実在する一人の人間”として想い続けること

相手の幸せを願うということは、
相手が自分の知らない場所で、
自分の知らない人生を歩んでいくことを、
まるごと認めるということだと思う。

遠くにいても、時間が経っても、
相手を”実在する一人の人間”として想い続けること自体が、
すでに一つの、
完成された愛のかたちなのではないだろうか。

「いつまで想ってるの」「もう前に進みなよ」
と、急かされる必要はどこにもない。

時間が経っても薄れない気持ちは、
“執着”の証ではなく、
“本物である証”なのだと思う。

fin d’un début
ある始まりの終わり

ラズベリー・デニッシュ・ラテ(Raspberry Danish Latte)に溶ける

“こんな夜”におすすめのドリンクを紹介。

2026年の春、
アメリカ・ミネソタ州の小さなカフェ
「Little Joy Coffee」から静かに広がったという、
ラズベリー・デニッシュ・ラテ。

ラズベリーシロップとエスプレッソ、ミルク、
そしてクリームチーズ系のふわりとしたフォームを重ねた、
まるでデニッシュを飲み物にしたような一杯。


Created by 一かけらの今

①ラズベリーシロップ

  • 生ラズベリー:200g
  • 砂糖:160g
  • 水:30g
  • バニラエッセンス:5g

鍋にラズベリーと砂糖を入れ、軽く潰しながら混ぜる。水を加えて弱火で約10分煮て、ラズベリーが崩れたら細かいザルで濾す。完全に透明にせず、少し果肉を残すのがポイント。冷蔵庫で約1週間保存できる。生ラズベリーは冷凍でも代用可能。

②バニラ・クリームチーズフォーム

  • 生クリーム:50g
  • クリームチーズ:30g
  • 牛乳:20g
  • 砂糖:12g
  • バニラエッセンス:1g
  • 塩:少々

クリームチーズを室温に15〜20分置いて柔らかくし、砂糖と混ぜて滑らかにする。生クリーム、牛乳、バニラ、塩を加え、ハンドミキサーで泡立てる。完全にホイップせず、トロッと流れるくらいに仕上げるのがコツ。

③組み立て

  1. 大きめのグラスに氷を入れる。
  2. ラズベリーシロップ40〜50gを注ぐ。
  3. 牛乳200gを注ぐ。
  4. ダブルエスプレッソを注ぐ。
  5. クリームチーズフォームをのせ、ラズベリーを1粒飾って完成。

ちょい足しレシピ

  • アーモンドを少し:アーモンドシロップを小さじ1/2〜1加えると、焼き菓子のような香りに。
  • シナモンをひとつまみ:泡の上に振るだけで、ベーカリー感がぐっと増す。
  • ホワイトチョコを少し:牛乳にホワイトチョコソースを小さじ1混ぜると、ラズベリー・チーズケーキのような味わいに。
  • オーツミルクに変更:コクが増し、よりデザート感の強い一杯になる。

遠くにいても、
想いは静かに育っていく。

今日という季節の中で、
その想いに、そっと乾杯を。

じゃあ、またね!

Une image n’est rien sans vos mots.


― あなたの言葉のない image は、
あなたの言葉なしには何ものでもない

Une image, sans vos mots,
c’est un plan sans voix.

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