さよならをするために生まれた
悲しそうな女
何度も何度も
鏡を見ても
あなたのいない私は
悲しそうな女の顔をしている
どこへでもどこへでも
どこへでもついていく
運命のあがない
祈ることしかできないならば
壁に書かれた私の話を
読んでくれる日はくるのでしょうか
あなた以外を愛しても
あなたの腕の中にいる
こんな私をあなたは知らない
あなたのいない私は
悲しそうな女の顔をしている
バイオリンケース
土曜日の朝
君と別れた
また会う約束はしなかった
でもまた会える
そんな気がしてた
とても悲しい
バイオリンの音がした
彼のバイオリンケースに
いくらのお金を入れればいいの
わたしが今まで流した涙
バイオリンケースに入れればいいの?
君は笑った
お金ならたぶん
いくらか持っているけれど
きっとそうじゃないのね
そうならきっと
ずっと楽だった
君の手/君の目
君と手をつないだ時
わかったことがある
やさしさに包まれたなら
やさしさが消えていくように
君と手を離したら
ずっと好きでいられるって
君の目を見つめた時
わかったことがある
愛されていると感じたら
それはもう愛ではないように
青空を濡らす涙に
いつまでも濡れていられるって
1ミリも好きじゃない
明日も会えたらいいのに
あなたのこと
1ミリも好きじゃない
ずっと触れてくれたらいいのに
あなたのこと
1ミリも好きじゃない
やがて去っていく
別れの気配におびえ
いつかやってくる
さよならの予感に今
どこまでもずるくて
いつまでも
祈りの言葉
空に翔る雲
私は知らない
君の昔話を聞いた
やさしくなかった
ひどい奴だったって
そんなこと
どうでもいいの
昔の君とはまだ
知り合っていないから
君の昔のことなんて
どうでもいいの
目の前にいる
やさしい君が
私の胸を焦がしていく
それだけで幸せ
昔の君は
どうでもいいの
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
バカな男
どんなにバカな男でも
好きになったのはこの私
わたしがあなたの
柔らかい髪に触れる時
私のバカさに
死にたくなるの
どこか遠くに連れ去って
あなたの夢に連れ去って
それはできない約束だって
バカな男は言うけれど
私が空を見上げても
あなたの空はどこにもないの
きっと言える
君のこと
好きじゃなくなるなんてこと
永遠にないと
きっと言える
だって
君の嫌いなところを
全部言えるから
君のダメなところを
ぜんぶ見てるから
これ以上嫌いになりっこない
だから私の君に対する愛は
永遠であると
きっと言える
泣きたい気持ちを隠さぬ季節
儚い涙は苦しくて
冷たい息は儚くて
霧の中で航路を失った
船のように沈むだけ
愛し合い別れた
ベッドの中でうずくまる
うずくまる迷子の子どもを
遠くで見ている流行歌
それでもいいと明日
昇る太陽を待ち望むように
泣きたい気持ちを隠さぬ季節
99%の情熱
君に会うのは
1%の偶然
君に会うのは
99%の情熱
そんな情熱を
持ち合わせていない私は
たぶん一生
あなたに会えない
会えるとしたら
1%の幸運
でも幸運なんて
いつやってくるかわからないから
あきらめながら
あきらめきれず
さよならをするために生まれた
わたしと別れてあなたは
新しい恋を見つけたと聞いたわ
悲しみに暮れるわたしは
嬉しくて笑ったの
本当によかった
わたしを忘れてくれること
ただ幸せだった
思い出してもくれないこと
きっとこれからは
さよならをするために生まれた
生きていくなら
幸せにならなきゃ
さよならをするためにわたしは
大事なものを失って
すごく幸せ
さよならをするために
そのために在る
fin d’un début
ある始まりの終わり