バイバイ色の自転車
天使の街
詩人のように愛して
どんな難しい口づけも
リルケのように熱っぽく
雨情のように大人びて
蟹座の月が見つからなくて
白い夜なら小さくて
窓の外はお天気
地に足をつけたら
天使の街で会いましょう
ホームワーク
シャモアのケーキと
チャイニーズ・ピンク
つかの間の逢瀬は
恋愛悲劇の論文みたい
こんなにも退屈で
あなたのことさえ忘れそう
友だちの恋のうわさに
小さなあくび
ホームワークは手ごわくて
世界平和なら
いつか叶うとあきらめて
はいからさん
完璧なわたしに会いたい
清く正しく美しく
太陽に照らされて
月は生き、月は輝く
あなたのために生きるのは
自信も希望もないものかしら
いつか目が覚める
恋とはそんなものかしら
風のように自由
ピンボールみたいに
冷たい拒絶
恋をするならジャックポット
楽しい日々は突然に
「終わり」とあなたが言ったから
ビートルマニア
仕方がないね
ゲームのように過ぎていく
アイム・ダウン
あなたはもう
風のように自由
突然の恋
大きな風が吹いて
大切な帽子
飛ばされてどこかへ
Seaside Weekend
誰も知らない
わたしのクレプスキュール
突然の恋に
浮かれてしまわないように
ブルーのブルー
クラリネット
元気ならうれしくて
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
理由のない恋人
「どんな色が好き?」
「寒色系」
「どんなわたしが好き?」
「冷たいところ」
「どんなわたしが嫌い?」
「ないよ」
「嘘」
「疑心有ること無し」
「理由のない恋人ってこと?」
ララバイ
この空は
ひこうき雲
どんな恋も
名もない花
わたしがあなたを
呼ぶときは
あなたがわたしを
呼んだとき
電線の上には
Wichita Lineman
目を閉じて
ララバイ
もう何も
恐れることはない
あなただけ
あなたが
見えなくなっていく
泣いていたの
わたしはダメになる
何もかも
目を閉じて
あなたとなら
空を飛べる
哲学もわからない
新聞も読まない
あなただけが
真実
バイバイ
バイバイわたしの
未来の恋人
わたしはまた
ひとり
あなたの地平線
あなたの孤独
通り過ぎていく
抱きしめることも
できなくたって
神様がくれた
プレゼント
気狂いピエロ
愛したら
また見つかるわ
何が?
永遠が
気狂いピエロ
きっとあなたは
また途中で寝てしまう
それほどに深く
悲しい海が
あなたとわたしを
へだてているとしたら
fin d’un début
ある始まりの終わり