いつまでもうるさい君
夢の入り
日曜23時
所在なげなまつげ
ゆっくり閉じる
いつか見た光
そっと静かに
やさしく撫でる
断片的な夢の入り
なぜだろうか
再生されるあなたの声
明日にはもう
いつかの2人では
なくなるというのに
High
にぎやかな遊園地に
ジャンプしたような
声も浮き立つ
二人だけの騒ぎ
あなたの落ち着かないテンション
わたしを陽気に
急かしたんだ
春に立ち昇る
風に背中を押されてた
思いがけないけど
いつか予想していた
意識
びっくりしたような顔
動物的なエモーショナル
かすかに空気は震えるから
鏡には伝わるだろう
目を伏せて
耳を尖らせた
ごまかす時間ばかり
どこかで聞いたセリフばかり
心が上の空
ありふれたわたし
あなたじゃないあなた
デフォルメ
答えは逆で
わたしが思うより
足りない針
滑るレコードのように
静かにあふれていた
こんなに愛したのは
想い過ごしかな
どこかで流れを
調整しないと
いけなかったのは確か
アリアドネの糸
綾糸が頭にかかる
フェイントにひっかかる
つめたい水の膜
こすれるカップ
時を紛らわす
いまの感覚をつむいで
どのタイミングの恋も
わたしに絡まる
やさしい糸だったような
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
センチメンタル
傷が塞がりかけたとき
わたしの物憂げは
退屈に似て非なるんだ
情緒のロマンティック
湿っぽく胸を焦がす
消えるまでのひびき
遠くで聞こえる
ほんとうに存在したのか
信じられない喜び
過去の日々
喜びを垣間見ている
コンパス
決断を定めるには
アガデミックな先生の教えでも
アルケミストのような
夢のお告げでもなかったみたい
写真の中のわたしたち
横断的な自由を求めて
冒険にでましょう
ゴールで感じたい思いは同じ
色褪せない世界地図
抱えているのも同じ
好んだ方位が違ったんだ
アンビエント
深夜のシネマ
感情移入するキャラクター
あなたとは違って
発見をくれた
主人公の目線になって
旅にでる
乾いた異国の地
自己主張してくる針の音
あなたのテンポ
聞くことがポイントだったみたい
やっと休息地へ着けそうな夜
Loop
反復を繰り返す
同一のパターンを崩すのは
楽器の練習みたい
古典的なレガシーシステム
シンプルに削ぎ落とせなくても
構築する恋を
わずかなズレから生まれる没入感
フローに突入する
モダンな恋を期待して
昼の月
さわやかなアイスブルー
月日の流れは
手を伸ばしてもつかめない
白い夕月
猫の爪のよう
慎重にあつかわないと
いつまでもうるさい君
たしかにそばにいる存在
唯一の存在感で
名前のつけようがない
強い輝きで惹きつける
わたしのカリスマ的な天体
fin d’un début
ある始まりの終わり