君と一緒にいたいと願いながら
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オーロラ
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とっておきの
オーロラの折り紙の真ん中に
ハサミを入れる
世界を歪ませながら
虹色に染めて
片割れは羽根のように
落ちていった
そのかすかな音に
胸が痛いのはなぜだろう
繋がってもいないのに
どうしてこんなに
痛々しいのだろう
まばたき
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まばたきをするたびに
世界が変わらないかしら
目まぐるしさに息もできないかな
それでも何度もパチパチと
まつ毛で風を起こして
君が私を見てくれる世界線を待つ
たった1人
荒野に置いて行かれても
宇宙に放り出されても
もしその瞬間が待っているのなら
何度でも
猫
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カーブミラーに
君とあの子が映ると
私は猫になる
何食わぬ顔をして
軽やかに駆け出して
街の隙間に消えてしまうの
涙から逃げるように
急いで
急いで
風にしっぽを撫でられて
もう大丈夫なフリをして眠るの
難しいパズル
![](https://hitokakeranoima.com/wp-content/uploads/2021/05/4429471_800.jpg)
幸せまでの道に
誰かの涙がつたう
真円は遠のく
心の采配は
神様にも難しいパズルだったみたい
私が無理して笑えば
丸く収まるわけでもなく
ママは心配するでしょ
うまくいかないね
それでも
好きだって気持ちを
ただそれだけを覗いている時は
幸せなんだよ
夏が降る
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歩道に延びていく白い線
なんとなくその上だけを1人歩いた
まだ汗ばむ帰り道
きっと今夜
示し合わせたみたいに
夏が降ってくる
雲がソワソワしている
夏の下で
君はあの子の手をとって
どこに行くのかな
私はこの細い線を
どこまでもどこまでも歩く
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
糸
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君は誰かをからかったりしないし
あの子も誰にでも優しい
2人が一緒にいなくても
幾人ものクラスメイトの間を縫って
糸が繋がってるみたいだった
言葉にしなくても
態度にしなくても
誰にでも見える糸
誰にも触れない糸
喉の奥
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ルノワールの絵から迷い込んだ猫が
小さく鳴いている
私にだけ聴こえる声で
寂しいのに寂しくないフリ
欲しいのに欲しくないフリ
どこか似ているね
抱き上げて鼻を寄せた
喉を鳴らせば
本当の気持ちが溢れてきてしまいそう
君の隣
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生きている間に見たい景色が
指折りでは足りないくらいあるの
膝の上に猫を寄せて
夢と現実を行き来していた
オーロラがかかる真夜中
星が生まれる瞬間
虹の端っこ
本当は全部
君の隣で見てみたい
せわしない
![](https://hitokakeranoima.com/wp-content/uploads/2021/05/5819_800.jpg)
レースのカーテンが揺れている
少し暑くて
でもまだ心地よくて
私はリルケの詩集を読みふける
一日の中で
自分のことは
好きになったり嫌いになったり
忙しい
君のことを嫌いになれたら
きっとこの胸には少し隙間ができる
ちゃんと息ができるようになる
だけど
自分のことも
嫌いになってしまうのかな
愛
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きっとおこがましいほど
神様が苦笑いしてしまうほどに
私達は感情に名前をつけたがる
君と一緒にいたいと願いながら
君の幸せも
君の大切な人の幸せも
そっと願うこと
この気持ちはなんていうんだろうね
fin d’un début
ある始まりの終わり