君と一緒にいたいと願いながら

君と一緒にいたいと願いながら
花のように

オーロラ

出典: snapmart.jp

とっておきの


オーロラの折り紙の真ん中に


ハサミを入れる


世界を歪ませながら


虹色に染めて


片割れは羽根のように


落ちていった


そのかすかな音に


胸が痛いのはなぜだろう


繋がってもいないのに


どうしてこんなに


痛々しいのだろう

まばたき

出典: snapmart.jp

まばたきをするたびに


世界が変わらないかしら


目まぐるしさに息もできないかな


それでも何度もパチパチと


まつ毛で風を起こして


君が私を見てくれる世界線を待つ


たった1人


荒野に置いて行かれても


宇宙に放り出されても


もしその瞬間が待っているのなら


何度でも

出典: snapmart.jp

カーブミラーに


君とあの子が映ると


私は猫になる


何食わぬ顔をして


軽やかに駆け出して


街の隙間に消えてしまうの


涙から逃げるように


急いで


急いで


風にしっぽを撫でられて


もう大丈夫なフリをして眠るの

難しいパズル

出典: snapmart.jp

幸せまでの道に


誰かの涙がつたう


真円は遠のく


心の采配は


神様にも難しいパズルだったみたい


私が無理して笑えば


丸く収まるわけでもなく


ママは心配するでしょ


うまくいかないね


それでも


好きだって気持ちを


ただそれだけを覗いている時は


幸せなんだよ

夏が降る

出典: snapmart.jp

歩道に延びていく白い線


なんとなくその上だけを1人歩いた


まだ汗ばむ帰り道


きっと今夜


示し合わせたみたいに


夏が降ってくる


雲がソワソワしている


夏の下で


君はあの子の手をとって


どこに行くのかな


私はこの細い線を


どこまでもどこまでも歩く

叶わない恋を
恋と呼んでもいいですか
時間が経つと
思い出になりますか
苦いですか?甘いですか?
夏が終われば
誰かの恋も終わるというのは本当ですか

Journey in to Chapter II
第2章へ続く

Chapter II
一つの光景

出典: snapmart.jp

君は誰かをからかったりしないし


あの子も誰にでも優しい


2人が一緒にいなくても


幾人ものクラスメイトの間を縫って


糸が繋がってるみたいだった


言葉にしなくても


態度にしなくても


誰にでも見える糸


誰にも触れない糸

喉の奥

出典: snapmart.jp

ルノワールの絵から迷い込んだ猫が


小さく鳴いている


私にだけ聴こえる声で


寂しいのに寂しくないフリ


欲しいのに欲しくないフリ


どこか似ているね


抱き上げて鼻を寄せた


喉を鳴らせば


本当の気持ちが溢れてきてしまいそう

君の隣

出典: snapmart.jp

生きている間に見たい景色が


指折りでは足りないくらいあるの


膝の上に猫を寄せて


夢と現実を行き来していた


オーロラがかかる真夜中


星が生まれる瞬間


虹の端っこ


本当は全部


君の隣で見てみたい

せわしない

出典: snapmart.jp

レースのカーテンが揺れている


少し暑くて


でもまだ心地よくて


私はリルケの詩集を読みふける


一日の中で


自分のことは


好きになったり嫌いになったり


忙しい


君のことを嫌いになれたら


きっとこの胸には少し隙間ができる


ちゃんと息ができるようになる


だけど


自分のことも


嫌いになってしまうのかな

出典: snapmart.jp

きっとおこがましいほど


神様が苦笑いしてしまうほどに


私達は感情に名前をつけたがる


君と一緒にいたいと願いながら


君の幸せも


君の大切な人の幸せも


そっと願うこと


この気持ちはなんていうんだろうね

fin d’un début
ある始まりの終わり

一かけらの今

309,509 views

あなたに告白するのは きっと 恋の終わり あなたをあきらめることは きっと 恋の始まり 思い出だけ それでいいの いつかは今が コワくなるから

プロフィール

relation

about

うれしいって本当は、悲しくてつらいこと

かなしいって本当は、やさしくてあたたかい

小さなバラの雨が、今日も明日も降って

心は涙になる
about

recommend