彼の空の下わたしだけいない
ダメなわたし
楽しくて気まぐれで
やさしい彼は夢の中
おでかけなのに曇り空
飲みかけのコーヒーと
読みかけの文庫本
今日もまた
バス停で待ちぼうけ
愛してるって言ったのは
天使なんかじゃなくて
生意気でダメなわたし
ご機嫌斜め
少しでも
あなたのそばにいたくて
日曜日のデートは
ご機嫌斜め
お気に入りのカヌレを
頬ばりたいだけ
あなたの歩く速さに
追いつけなくてうつむいたら
こんな日があってもいいって
しっくりなひとりごと
別の世界
宇宙に存在する
もうひとつの世界があるって
妹に聞いたわ
同じ顔、同じしぐさ
人の目をじっと見つめる癖
叱らずに反省させるところ
きっとわたしは
別の世界に生きていても
あなたを愛します
だからどうか愛してください
かわいい嘘を
許してください
帰るべき場所
青春は去っていく
あなたもいつか
過去になり
帰るべき場所になっていく
本当はもう
二度と会いたくないけれど
いくら傷ついても
好きで好きで好きで
どうしようもない人だから
最後の恋人
風になれたら
忘れてしまうね
素直な気持ちを
伝えられるね
どうかさよならと
言ってほしくて
悲しいことだけど
一緒にいられて
楽しかった
次の週末まで
最後の恋人
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
日曜のデート
あなたは
よく遅れたね
日曜のデート
楽しみにしてたのに
おいしいカヌレも
売り切れだったね
あなたがもしも
わたしを忘れてくれたなら
もう一度あの場所で
会いたい
輝きは
決して消えない
炎のように
わたしの光
この空のどこかで
あなたはきっと
寝坊をしたり
お茶を飲んだり
キスをしたり
怒ったりして
暮らしてる
それだけが
わたしの希望
わたしの挫折
わたしの光
あなたの空
この恋を
あなたの空に捧げます
もしも願いが叶うなら
なんどでも祈りを捧げます
わたしがあなたに
出会うとき
あなたの空に
わたしはいない
わたしはひとり
永遠になる
あなたは
永遠になる
わたしと別れて
あなたが望むすべてのことは
永遠になる
わたしはひとり
打ち捨てられて
夕の間際を漂うように
孤独な道
これほどに
孤独な道が
あるのでしょうか
この道が
何処にもたどり着けない
道ならば
あなたにもっと
わたしの心を
預けておけばよかったね
感情さえもなくなるほどに
見つめてる
雪道を走る
あなたの姿を
最後まで
fin d’un début
ある始まりの終わり