優しさに溺れた代償
いつわり
甘い口づけで
魔法をかけましょう
細い指を絡めて
夢を見せましょう
優しい嘘で
愛を語りましょう
果たしてそれが
嘘か真か
そんな事
どっちでもいいの
今はただ
魔法にかけられ
夢を見せられ
愛を語られて
貴方に溺れていたいのです
内緒の宝物
私だけの
たった一つの
小さな小さな宝物
触れるだけで消える
ノルスタジー
消えない様に
綺麗にリボンを結び
宝箱に鍵を掛けて
誰にも分からない様に
見つからない様に
Q.
星明りの夜に
貴方と二人で手を繋ぎ
ぎこちないワルツを踊ろう
好き
嫌い
嬉しい
悲しい
愛してる
全て星屑と共に
煌めいている
ほら
「星が綺麗です、ね」
私の質問を
笑いながら
はぐらかす
貴方の口元から
零れた言葉は
呼吸とメランコリー
ただただ
甘い角砂糖
紅茶に溶かして
溺れていく
耳元で聞こえる
浅い呼吸
不安定な感情と共に
響きわたる
喉元を伝う
たった一言
ゆっくり飲み込み
眠りにつく
おやすみなさい
いい夢を…
ココアシガレット
夢を見た
いつもの様に
私を抱き寄せて
すやすやと寝息をたてる
貴方の
温もりを感じながら
一緒に眠る夢を
幸せだった
夢から覚めると
貴方からの口元に
大っ嫌いな
甘ったるい
ココアシガレットが
すこし寝ぼけながらも
小さく震える
スマホを手に取り
ミネラルウォーターを
口にする
まるで
2人が逃げている
小さな世界の様な
味がした
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
全て貴方
頬を優しく撫でる
温かい大きな手
全てを見透かす
冷たい鋭い目
不意に見せる
生ぬるい曖昧な感情
全部全部
もう少しだけ
臆病な私の傍で
見せてください
ごめんね、わがままで
夜明けの泡沫
夜が明けて
薄明かりが
私達を儚く照らしだし
泡沫に消えていく
淡いパステルピンクと
お互いのリレーション
消えない様に
必至に小さな手で
かき集めて
言葉を探し紡ぐ
日が昇り
朝陽が
鋭く私たちを
刺してきた
いつかは消える
私達は夜明けの泡沫
本音と言葉
バイバイと言う貴方
触れる指先から伝わる
小さな本音
気づかないふりをして
またねと言う私
ドアを開け
小さく歩き出す貴方
最後なのに
こっちを向いてくれなかった
あ、雨が降ってきた…
外は快晴なのに
A.
星明りの夜に
星屑のレースを纏って
ぎこちないワルツを
一人で踊ろう
恋も
愛も
夢も
嘘も
全て感情と共に
煌めいている
ほら
ウヲアイニ
貴方の口元から
零れ落ちた
言葉を思い出す
今となってはもう遅いけど
やっと
代償に気づいたよ
ごめんね
ありがとう
もう二度と会わない
ウヲアイニ
アラベスク
fin d’un début
ある始まりの終わり