ピアニストは追憶を奏でる
見つめる
言葉
言葉が成長するたびに
思考が深まる
旅立ちの鐘がなるたびに
夜明けを迎える
線路に花が咲くたびに
自立していく
あなたに愛を伝えるたびに
愛が深まる
愛について知りたくて
ページをめくったその先に
『一人でいられる能力こそ、愛する能力の前提条件』
と書かれていて
誰かを求めている わたし
何かを求めている わたし
愛について何も知らない わたし
恋心
片思いはつらい?
そんなことないのに
両想いは幸せ?
そんなことないのに
素直になれたらいいのに
波のように繰り返す
自問自答
一緒に帰ろう
下校のチャイムは始まりのチャイム
一緒に帰ろう
その一言と
あなたの手のぬくもりが
この世界の理不尽なことを
すべて、許してしまう
虹
明日 晴れますように
わたしの涙と
あなたの笑顔
お日様の光が
ぴったりと重なる
その瞬間に
わたしだけが見る虹がある
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
ありがとう
5文字にこめられた
メロディーを
レコードに入れて
あなたに贈ります
ありがとう
告白
告白をした
心臓の鼓動の音を
はじめて感じた
言葉を放った瞬間に
私の心は、ふわっと舞った
体が宙に浮いて
時間がゆっくりと過ぎていく
風が頬をかすって
足が地に付いたら
あなたの鼓動が聞こえてた
秒針
おそろいの腕時計
秒針が鼓動のように
動くから
あなたがここにいる
1000 キロメートル離れていても
秒針が声のように
震えるから
あなたを感じる
会いたくて
くしゃくしゃになったティッシュを
いくつも丸めて
あなたに会いたくて
泣いた夜
涙をそっとすくうように
三日月とわたし
目が合った
マグカップ
いつの日か
このマグカップで
一緒にコーヒーをのみたい
いつの日か
このマグカップで
バナナジュースをのみたい
いつの日か
このマグカップで
あなたと乾杯したい
fin d’un début
ある始まりの終わり