1000秒よりも遠い恋
あなたの背中に頬をあてて 太陽のことを知ったの これほどに あなたが必要だったなんて 知らなかったわ 冷たくて 生意気なジョーク 吐息の花びら散りゆく季節 かけがえのない1秒なのに 1000秒よりも遠い恋
恋の始まりと、恋の終わり。終わらない始まりと、ある始まりの終わり。
それが恋愛詩集です。
恋が叶っても、恋が叶わなくても、それは世界でたったひとつの物語。
恋する気持ちが終わることはありません。
あなたの勇気が、一かけらの今を、切ない恋の詩を彩ります。
あなたの背中に頬をあてて 太陽のことを知ったの これほどに あなたが必要だったなんて 知らなかったわ 冷たくて 生意気なジョーク 吐息の花びら散りゆく季節 かけがえのない1秒なのに 1000秒よりも遠い恋
はにかみながら 「一緒に暮らそう」 唇の動き 過ぎ去らない過去 あの日の部屋 テーブルの上 写真立ての向こう あの日から 包んだ荷物は ずっと佇んでいる もう動かない 古い時計のように
揺れる電車 隣にあなた 眠たげな顔で 目を閉じたのは 少しでもその肩 触れたかったから 薄目を開けると 逃げ際の夕日 息を飲むような 色彩のダンス ただ眺めていた うつむくほど うららかな春の日
雪が熔け 誰も彼も 一目散に コートを脱ぎ 駆け出していく 上を向けば ピンクの冠 足元に フリージア また今年も 心を刺すの 小春日和 私はあといくつ ため息を つくのでしょう あなたにはもう 私は 必要ないというのに
どうせ私からは言い出せない 癪にさわるけどその通り だから思い知らせてあげる その気になれば サロメのように すべてを奪い去ってもいい 泣き言なんて 聞いてあげないんだから 強気な言葉は でも絶対に口にしない 5分後には どうせ小さくしぼむのだから
あなたがいない日を 思い描いて わたしの 心の中に あなたがいないことを このあたたかい やわらかい部分に あの日の2人の映像が ちらついて 消えてしまいたいけど あなたからもらった あたたかさのほうが 勝ってしまうのは 仕方がないことなのかしら
この恋が終わるなら きっとあなたが さよならと言った 風の強い夕方よりも わたしの紡いだ 愛の言葉が 夜のしじまに 散りゆく運命
あなたの影が 伸びていく でもわたしには 届かない いつか願いが叶うのなら あなたの背中に 追いつけるような わたしになりたい あなたの恋人に なれないのなら あなたの指先に あなたのぬくもりに わたしはなりたい あなたに もう2度と 会えないのなら
ただ嬉しくて 涙が流れた あなたが私を忘れて 生きていると知ったとき 私は今、ここにいるよ あの日のあなたを胸に抱いて あなたに2度と会えないのは 幸せなことなんだと思う わたしに2度と会えないことが あなたにとって幸せなことだとしたら 楽しい思い出をありがとう 100年たってもあなたを 好きな自分でありますように
水彩が滲んでく あなたの好きな色 あなたの好きな本 あなたの好きな歌 たくさん教えてもらったから どんな風景も どんな街並みも どんな夜だって まだあなたがいる