Ikepさまの恋愛詩10選♡男性視点の切ない恋愛詩集をお届けします!
Ikepさまの恋愛詩には、どこか遠くを見つめるようなまなざしがあります♡何度読み返しても胸が切なくなるような恋愛詩集をぜひご覧くださいね♡
明日
桜の花びら
鼻先かすめ
くすぐったくて
明日からは別の道
進む仲間が眩しいよ
話したいけど
できない僕は
日陰の湿気が
似合ってる
輝く君の
笑顔を見たら
そんなことなど
どうでもいいや
明日から
会えないけれど
新しい人
好きになるから
蛹
サナギのような
こころもとない
季節はいつも
毛布をかぶって
目を閉じる
油断をすれば
すぐに浮ついてしまうから
陽が落ちて
落ち着いたころ
空気を吸いに
外に出る
静かな夜に
ひとりベンチで
桜を眺める
あなたを想って
伝う涙は
羽化するわたしが
生きてる証
蒼い春
春のやさしい
風に乗っけて
好きという
気持ちだけでも
届けばいいのに
溢れる想いは
とめどないのに
二人っきりの放課後で
言葉は出なくて
海に向かって
ローファーで
全速力で
夕陽を浴びて走るだけ
ジェットコースター
さわかな風に
揺れるスカート
パステルカラーが
まぶしくて
日傘の似合う
華奢なあなたの
隣で僕は
腕まくりをして
太陽浴びる
テーマパークの行列も
あなたとだったら
アトラクションより
ドキドキするんだ
熱帯夜
君の湿った
手を握りしめ
星のない夜
駆けてゆく
あてなどないから
コンビニの光を頼りに
二人でいれば
怖いものなどないけれど
僕の中には君以外
なんにもないこと
気づいているから
どんなに暑い
夜であっても
離れないように
抱きしめる
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
あれから
いまだに夢に
出てくるなんて
僕の未練も
どうかしている
雪深い
君の育った
街を歩いた
今となっては
互いに家族も
いるというのに
輝いていた
あの頃は
思ってないこと口走り
君を酷く傷つけた
今だったなら
丸くなって
なんてね
届かぬ恋文
下書きする日々
愛のたまご
育んだ
恋から孵った
愛に寿命はないのだろう
銀座の街を
歳を重ねた夫婦が
ぎゅっと手を繋ぎ
ゆっくりゆっくり
歩いてく
時間をかけて
築いた二人の
親密な空気
羨ましいなと
想い浮かんだ
あなたの笑顔
僕の寿命が尽きる前
一緒に恋を孵せるだろうか
チョコレート
別れ際
君にもらった
馴染みの店の
チョコレート
いつもより
苦みが強くて
故郷に向かう
特急列車は
行楽帰りで
賑やかだけど
呆然として
ひとりぼっちの
日曜日
全部食べたら
君との思い出
きっと
消えて
しまうから
逃がさないよう
涙と一緒に封をした
変わらないこと
きっともう
会えなくなって
しまうから
君のこと
忘れないよう
やさしく
ゆっくり
抱きしめた
髪のにおいは
少しずつ
変わっていたのに
僕だけが
同じところを
グルグルグルグル
廻っていたんだ
好きという
僕の気持ちも
いつの日か
褪せるのだろうか
空が遠い日
ボールを投げたら
届きそうなくらい
空は青くて
飛行機が近い日
芝生で寝転ぶ
僕の隣に君はいなくて
代わりに好きだと
言葉を投げる
旅立つ君に
未練ばかりで
流れる涙は
あくびのせいと
強がるけれど
止まらないんだ
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fin d’un début
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