今でもすべてわたしの中

恋愛詩集

横顔

出典: snapmart.jp

ビルの隙間から


覗く日差し


俯く横顔


長いまつ毛が揺れる


優しい猫っ毛


見つめる視線


吸い込まれる


赤くなる耳


言葉にならず


通り過ぎる


ねぇ、きっと


あの頃から


夢中になった

体温

出典: unsplash.com

光と影のダンス


昼より夜が


美しいよと


こっそり抜け出した


揺れるスカート


ベンチ


手の温もり


胸をなぞる


体温に触れて


とろける心


教えてくれたのは


あなた

海の底

出典: snapmart.jp

イヤフォンから


漏れる音


何聞いてるの


片方のイヤホンを


そっと差し出し


いたずら顔


ボリュームを上げ


海の底まで


連れて行って


もっと深く


溺れたい


シンフォニー


近づきたいの


肌に触れたい


どんな姿も


受け入れて


受け止める

星空

出典: unsplash.com

お城を目指して


森深く


夕焼けが眩しく


目を細める


影が伸び


このまま奥まで


突き進む


気がつけば


空には一面


流れ星


焦らなくていい


時間はたっぷり


あるからと


朝が来ないで


願うだけ

差し込む光

出典: unsplash.com

川に入ると


流される


冷たい水に


足を取られ


迎えに来たのは


たった1人


掬い上げるよう


そっと優しく


抱きしめて


差し込む光


脆い心


壊れてもいい


目の奥を覗き込む

待ち合わせは
曲がり角
忘れられない
ロックミュージック
1週間に8日
君を愛せる
そんな歌に耳澄ませ
ふと目を向ける
メッセージ
なびく髪
そこにはあなた

Journey in to Chapter II
第2章へ続く

Chapter II
一つの光景

煌めく世界

出典: unsplash.com

ただいま


おかえり


ポインセチアが色づく頃


扉を開き


迎えてくれた


得意げに導く


テーブルの上には


一面の幸せ


見上げる視線


抱きしめる


時計の針が


止まればいい


清純な瞳


まつ毛を絡ませ


ずっとこのまま


煌めく世界

ジーンズ

出典: snapmart.jp

雑音に囲まれ


疲弊する


眠りの海に誘われて


意識は朦朧


そんな日も


甘く温かい


体温に


ぎゅっと包まれ


眠り姫


目覚める


横顔


微笑むわたし


狂うほど


愛おしい


その姿


脱ぎ捨てたジーンズ


見慣れた景色


風がそっと


二人の頬に

闇が包む

出典: unsplash.com

突然訪れた


不穏な空気


眠れぬ夜


こぼれ落ちる砂のよう


夢なら醒めて


まだ間に合うわ


なり響くアラーム


落ちるジェットコースター


大きな波に襲われる


闇に包まれ


戻れない


今も側には


ポインセチア


湿ったシャツ


滲む汗

無音

出典: unsplash.com

うつむく視線


薄い酸素


何も聞こえず


味もせず


落ちる肩


不味い空気


何も感じない


惰性の日々


ただ会いたい


望むことは


たった一つ


それだけなのに


どれほど時間は


経ったのだろう


届けたい


恋する気持ち


届かない


きっとこのまま


どこかに存在を


確かめたくて


1人彷徨う

わたしの中

出典: snapmart.jp

どれくらい


歩いたのだろう


ある昼下がり


ふと感じる


あなたの香り


側にいるよ


笑顔が蘇る


この空の下


今も変わらず


元気ですか


思い出す笑顔


優しく撫でる大きな手


伝わる火照り


見つめ合った夜


空を見上げて


瞳を閉じる


今でもすべて


わたしの中

fin d’un début
ある始まりの終わり

一かけらの今

312,097 views

あなたに告白するのは きっと 恋の終わり あなたをあきらめることは きっと 恋の始まり 思い出だけ それでいいの いつかは今が コワくなるから

プロフィール

relation

about

うれしいって本当は、悲しくてつらいこと

かなしいって本当は、やさしくてあたたかい

小さなバラの雨が、今日も明日も降って

心は涙になる
about

recommend