誓えないのに信じてる永遠

誓えないのに信じてる永遠
恋愛詩集

頼りないけど繋がっている

出典: snapmart.jp

縮んでいくパラソルの花束


喉の奥まで届くような太陽


真夏の影に逃げ込んで


2人で笑う午後


本当に話さなくちゃいけないことなんて


そんなにないのかもしれないね


胸元のリボンが揺れる


頼りないけど繋がっている気配

雲の向こう側

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ブルーのお皿に乗せた積乱雲


君の声に目を閉じている間に


少しずつ動きながら


形を変えていく


せわしない足元の模様


私たちみたい


会話が途切れるたびに


雲の向こう側を見るような


君の瞳がもどかしい

大切な言葉はアゲハのように

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教室のざわめきに


点線をいれながら


落ちていくプリント


手からこぼれるたくさんの言葉


私の頭の中に


いつまでも居座る言葉


そうしていつも


大切な言葉はアゲハのように


ヒラヒラと遠のいて


他愛のない話を続けてる

思い出

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笑い声が響く廊下


声を潜める校舎裏


思い出になっていくのは


嬉しいことなのかな


2人とも同じ色の花火を見たら


ずっと色褪せないでいられるの?


終わりはレースのカーテンに隠して


今はただその手を繋いで


明日を当たり前にしよう

真夏の夕暮れ

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太陽が溶けていく夕暮れ


雨雲のにおいを吸い込んで


遠回りしながら歩く


ポケットにしまい込んだ


今日の苦味


君になら見せられるから


子供の泣く声


猫の鈴の音


誰に聞かれても


誰にもとられない


2人のおしゃべり

君はみんなに優しくて
みんな君のことが好きで
だから私は君のこと
大嫌いで大好きで
いつも奥歯を嚙んでいる
ノートに書いては丸めてる
子供みたいな恋

Journey in to Chapter II
第2章へ続く

Chapter II
一つの光景

sea

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肩の白を寄せ合って


透き通る海を目指せば


私たち夏の空に見える


交換できない魂を


ぶつけ合うしかできなくて


溢れ出るギザギザの言葉で


お互いに傷ついたりして


足の裏をくすぐる


生きてるみたいな砂浜


誓えないのに信じてる


永遠を想った

熱帯夜

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星が凍えるほど


蒸し暑い夜にひとり


ルノワールみたいな夢から覚めた


天井に逃げていく色彩


まばたきもせず


夜をなぞった


引き出しの奥にしまっておける


なんでもない夜のことを


きっと君に伝えるんだろう


意味なんてなくても

your name

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遠くのセミが鳴き止む日


それでも続く夏は


引き止めることもせずに


ただ佇んでいた


何にも縛られずに


君の名前を呼べたら


それは歌になる


チリチリと焼けるハートを


優しく撫でる君の手を


離したくないと呟いた

music

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「背伸びして比べたって


なんにもならない」って


君は笑った


風のような声


イヤホンを分け合って


90年代の曲を聴く


「生まれる前のことなのに


忘れられない今日みたい」


2人だけの形

最後のラムネ

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最後のラムネ


君にあげるね


焼けるサドルにまたがった


君の肩をつかんで


雲と走った


写真に残せないような


君と私


うるさいくらいの


夏の音を背負いこんで


ベイビーブルーの空に漕ぎだしていく

fin d’un début
ある始まりの終わり

一かけらの今

あなたに告白するのは きっと 恋の終わり あなたをあきらめることは きっと 恋の始まり 思い出だけ それでいいの いつかは今が コワくなるから

プロフィール

relation