誓えないのに信じてる永遠
頼りないけど繋がっている
縮んでいくパラソルの花束
喉の奥まで届くような太陽
真夏の影に逃げ込んで
2人で笑う午後
本当に話さなくちゃいけないことなんて
そんなにないのかもしれないね
胸元のリボンが揺れる
頼りないけど繋がっている気配
雲の向こう側
ブルーのお皿に乗せた積乱雲
君の声に目を閉じている間に
少しずつ動きながら
形を変えていく
せわしない足元の模様
私たちみたい
会話が途切れるたびに
雲の向こう側を見るような
君の瞳がもどかしい
大切な言葉はアゲハのように
教室のざわめきに
点線をいれながら
落ちていくプリント
手からこぼれるたくさんの言葉
私の頭の中に
いつまでも居座る言葉
そうしていつも
大切な言葉はアゲハのように
ヒラヒラと遠のいて
他愛のない話を続けてる
思い出
笑い声が響く廊下
声を潜める校舎裏
思い出になっていくのは
嬉しいことなのかな
2人とも同じ色の花火を見たら
ずっと色褪せないでいられるの?
終わりはレースのカーテンに隠して
今はただその手を繋いで
明日を当たり前にしよう
真夏の夕暮れ
太陽が溶けていく夕暮れ
雨雲のにおいを吸い込んで
遠回りしながら歩く
ポケットにしまい込んだ
今日の苦味
君になら見せられるから
子供の泣く声
猫の鈴の音
誰に聞かれても
誰にもとられない
2人のおしゃべり
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
sea
肩の白を寄せ合って
透き通る海を目指せば
私たち夏の空に見える
交換できない魂を
ぶつけ合うしかできなくて
溢れ出るギザギザの言葉で
お互いに傷ついたりして
足の裏をくすぐる
生きてるみたいな砂浜
誓えないのに信じてる
永遠を想った
熱帯夜
星が凍えるほど
蒸し暑い夜にひとり
ルノワールみたいな夢から覚めた
天井に逃げていく色彩
まばたきもせず
夜をなぞった
引き出しの奥にしまっておける
なんでもない夜のことを
きっと君に伝えるんだろう
意味なんてなくても
your name
遠くのセミが鳴き止む日
それでも続く夏は
引き止めることもせずに
ただ佇んでいた
何にも縛られずに
君の名前を呼べたら
それは歌になる
チリチリと焼けるハートを
優しく撫でる君の手を
離したくないと呟いた
music
「背伸びして比べたって
なんにもならない」って
君は笑った
風のような声
イヤホンを分け合って
90年代の曲を聴く
「生まれる前のことなのに
忘れられない今日みたい」
2人だけの形
最後のラムネ
最後のラムネ
君にあげるね
焼けるサドルにまたがった
君の肩をつかんで
雲と走った
写真に残せないような
君と私
うるさいくらいの
夏の音を背負いこんで
ベイビーブルーの空に漕ぎだしていく
fin d’un début
ある始まりの終わり