心に白
![心に白](https://hitokakeranoima.com/wp-content/uploads/2021/08/800-5504415883_1500.jpg)
大人になる
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何歳から大人なのかと
みんな聞くけれど
何歳になっても
子どもな自分はそこに居て
背伸びして過ごすうちに
気づけば大人と呼ばれていた
過去より成長している自分に
安心したりもするけれど
体の全部で受けとって
まっすぐに向き合っていたあの頃を
忘れちゃいけない
変わることが全てじゃない
逆さま
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ありがとう
ごめんね
好きだよって
言えなくて
何度も同じ道を通る
もういいって飛び出して
あなたの気持ちを計るなんて
本当が言えない私
ほどけた靴紐に泣いた
花火
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結った髪と
小花舞う浴衣
歩幅を合わせてくれるあなたの隣で
夏の匂いに恋をする
光り咲く夜空を
瞬きも忘れて記憶に刻む
照らされたあなたが
きれいだねと笑った
胸の奥が熱くなったとき
夏の匂いに恋をした
あなたに猫
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あまのじゃくでツンとして
かまってほしくて耳を立てる
嫌がる私を抱きしめて
ねぇずっと側にいると言ってほしい
いつも冷たい体に
あなたの体温が触れたとき
どうしようもなく心地よくて
見えないしっぽを振る
今日もあなたに猫
春夏秋冬
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ピンク色に染まる春
光に照らされる桜
夜空に舞い上がる花火と
赤い景色と秋の足音
白に包まれた
冷たい世界に温め合う
刻まれていく日々が
私を強くも弱くもして
あなたのTシャツで眠る
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
横顔
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右にあなた
前を見つめる横顔
長い睫毛にふれたくて
あなたの形を辿る
いつも手を繋いでいてくれたから
暗い道も怖くなかった
目的地に辿り着けば
この時間は終わってしまうから
あなたの横顔を
心のポケットにしまいこむ
朝が怖いなんて
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ずっと待ちぼうけていたのに
朝が怖いなんて
眠ると今日が終わって
明日となりにあなたは居ない
朝が怖いなんて
暗闇のなか目をあける
薄明かりに照らされた夢の部屋
どうか時間よ止まれと
布団を握りしめても針の音は続く
朝が怖いなんて
あなたのせい
優しさに包まれた時
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会えないと思っていたのに
突然あらわれるから
優しさにまた甘えてしまう
強がってごめんね
どうしてそんなに愛してくれるの?
時が過ぎてあなたを失っても
この気持ちは忘れない
いつかその優しさは他へ向けられても
この時間を愛し続けるでしょう
もしもの話
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もしあなたが居なくなったら
私は泣き崩れて
途方に暮れて
時間に運ばれて平気を探す
もしあなたが居てくれるなら
私はもっと素直になって
あなたのために朝食をつくる
1日の終わりに
ありがとうと毎日伝えるよ
もし、よければだけど
心に白
![](https://hitokakeranoima.com/wp-content/uploads/2021/08/4415883_1500-1024x683.jpg)
好きだよと言えたとき
あなたに一歩近づいた気がした
本当は分かっているのに
心を守る悪い癖と
少しずつさよならをしよう
真っ白なあなたに惹かれて
いつの間にか私にも流れ込んだ
心に白
あなたに愛を
今の私、ちょっと好きかも
fin d’un début
ある始まりの終わり