ワガママMARIEは恋に堕ちて
出逢い
一目見てわたしの鼓動は
音をたてる
どこかで鳴ってるサイレンが
物語の幕開けで
ひとつ階段を登ったら
目の前にはセレスティアル
オレンジの光があなたを照らし
わたしのすべてを拐ってゆく
またね、と微笑むその時には
どうか優しく微笑んで
逢いたくて
あなたの笑顔に逢いたくて
あなたの声が聞きたくて
あなたのことが知りたくて
わたしの名前を呼んでほしい
願いが叶うその時は
誰も知らない
どうかポラリス
彼をここへ導いて
儚い夢
春の香りで目覚める朝
あなたのカップとわたしのカップ
コーヒーのほろ苦さ
猫が鳴く
寂しく佇む太陽が
儚い夢を映しだす
ああもう一度
あなたと二人で夢の世界へ
証
あなたにそっと輝く証
黒く歪んだ光が
わたしを包む
知らずにいたら幸せだった?
走り出した気持ちは
もう誰にも止められなくて
あなたの笑顔が忘れられなくて
そっとわたしは
扉を開けるのです
ありがとう
今日はわたしが生まれた日
夕暮れ時の待ち合わせ
急ぐわたしは大荷物
これでも軽くしてきたのに
横断歩道であなたを見つけ
わたしの空は伸びてゆく
一年に一度の大切な日
あなたが隣にいてくれるだけで
他に何もいらないから
だからお願い
このまま微笑んで
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
よろこび
あなたの瞳に映るわたし
駆け引きなんてできなくて
有限の時を永遠に
神様どうか
夜をこのまま
あなたがわたしを見つけたの
そんなわたしはアンスリウム
明るく暗い
この道はどこへ続くのか
誰も知らない細い糸
途切れるのは簡単で
繋ぐのはいつもわたし
あなたが好きです
ルージュのボタンを
押してつぶやく
誰もいない
近くて低い雲の下で
黒から白
わたしを蝕む黒
輝いていた赤も青もオレンジも
黒に混ざれば黒くなる
あなたのファジーな優しさは
佇む黒を溶かしてゆく
あなたが指先に触れるだけで
わたしの黒は消えてゆく
そんなことを
もうどれくらい繰り返しただろう
色が欲しい
黒でもない
白でもない
二人だけの色が
ゆっくりと
流れる時間は
いつもわたしを置いてけぼりにする
悲しいことがあったとき
そっと手を差し伸べるくせに
わたしには
振り返る余裕はなくて
前に進めと精一杯
そうして揺れ動く
朝陽とともに
カンタービレ
昼顔
微笑むために
微笑んで
何もないのに
泣いていた
朝陽のような昨日を
砂浜に埋める
訳知り顔の
昼顔のつぼみ
愛するために愛するし
別れるために別れるの
ただそれだけ
心の中はいつも空洞
fin d’un début
ある始まりの終わり