言えないよ | 恋愛詩集 by もとし
感謝しても溢れるほどの
優しすぎる僕に
『その優しさはどこから?』って
最初から優しくできた訳じゃない
あなたの優しさも受け取ってるから
返そうと思うんだ
感謝してもし切れない
僕が僕で居続けられるのも
大好きな歌をまた歌おうと思えるのも
聴いてくれる人が居るからなんだ
ありがとう
言葉がなくても
君とのおしゃべりに
言葉がなくても
同じ空間にいられること
それだけで
安心できるから
言葉に詰まること
それさえも
愛おしく思えるんだ
どんな君とでも
幸せな時間を過ごす
その自信があるから
大丈夫
君が笑えば
僕も笑って
僕が笑えば
君も笑う
ありがとう
これからも
風
風に吹かれてどこに行くんだろうね
見えない明日に向かうのかな
終わらないと思い込んでいる
人生の旅路の交差点で君と出会った
北風の強い日でも
セットした髪を気にかけず
口笛吹くような人
『いつか終わるから楽しくいこ』
生死について考えてなさそうな君が
僕といるのは
『落ち着くから』
また今度
また今度
本当の意味を知るのは
雪が溶け桜が咲いて
ひとしきり泣いた後のような気がして
何処に行くかなんて
いつ帰って来るかなんて
訊けやしなくて
永遠に来ない『また今度』に
仄かな期待を寄せて過ごすのが
恋がれている者にだけ許された
特権のような気がして
誇らしくて
切なくて
Last Call
朝焼けを眺めながら
昨日の電話が
今年最後だったなって後悔した
何でもないような話を
真剣に聴いてくれた
君の笑声で満ちていた
表情までは想像できなくて
惜しくて堪らなかった
気が付くと君のこと考えてた今年
特別な感情が混じってること
隠してるから
嬉しさと切なさが
今でも残る
Journey in to Chapter II
第2章へ続く
Chapter II
一つの光景
言えないよ
気持ちを全部は言えないよ
どれだけ苦しくても
ほんとの気持ちを
言うわけにはいかないから
僕が願うのは
君の幸せだから
だから
今まで通りの君のまま
優しい眼差しと態度で
いて欲しい
決して届くことのない
想いを知らないままで
そのままで
素直な君の
微かな微笑みを
遠くから…
重ねる
暗闇で見えないからと
横顔にそっと唇を重ねたら
不意に去年の今頃の孤独が
愛おしく思えてきた
孤独を忘れようと躍起になるのは
返って孤独を強めるだけだと聞いた
以来部屋を暗くして
誰だか知らない架空の相手に
そっと唇を重ねている
空っぽ
また来年の同じ日
同じことを思うのだろうか
15,031
それ程意味のない数字
ひとつずつ積み重ねる時
どんな気持ちだったかなんて
そんなの覚えていないけれど
辛かったこと
嬉しかったこと
ウキウキしたこと
頑張ったこと
沢山詰まっているんだよ
2016年の6月に
君のあと追うようにして
登録したSNS
君と話したかったから
これが15,032投稿目
夕陽
河川敷から夕陽に微笑んでも
明日には忘れてしまいそうで
君に向けるはずだったから
毎日顔を見せてくれる夕陽に
僕の貴重な笑顔を見せた
いつまでも振り向いてくれない
君にじゃなく
いつも背中を押してくれる夕陽に
僕が思い出したのは
笑顔と
君がかつては僕にとって
太陽だったということ
円
僕の両手で円を作って
君の背中をさすりたい
夜風に慰められながら
二度と叶わない夢として
心のショーケースにそっとしまった春
あれから1年経っても
振り払えない気持ち
時が止まってる
そばに居るはずの君を
今夜もそっと包んでいる
華奢な身体が収まるほどの
円を作って
君の背中さすりたい
fin d’un début
ある始まりの終わり
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