記憶の再生

恋愛詩集

永遠に続く海

Photo by hakana

メロンソーダを飲んで


車の窓を開けて


真夏の風が


わたしと彼を包み込む


待ちに待った


ドライブデート


永遠に続く海


地平線にキスをした

一輪の向日葵とわたし

Photo by hakana

彼の笑顔は


向日葵のよう


わたしは太陽で


その向日葵を


ずっと照らし続けたい


一輪の向日葵とわたし


誓いを交わした

最後の思い出

Photo by hakana

赤信号で


止まるたびに


彼は


キラキラした瞳で言った


「明日から、ずっと一緒だね」


夏の最後の思い出が


幕を閉じた

記憶の停止

Photo by hakana

雷雲が押し寄せる


耳を裂くようなブレーキ音


ガラスが割れて


私の記憶は停止した


どれだけ泣いても


彼は戻ってこなかった

光さえ

Photo by hakana

一輪の花さえ


線香の煙に見えた


わたしと向日葵との


誓いは


叶わなかった


時間は


凍り付いたように


止まり


光さえ失った

「一緒に暮らそう」
唇の動き
過ぎ去らない過去
あの日の部屋
テーブルの上
写真立ての向こう
あの日から
包んだ荷物は
ずっと佇んでいる
もう動かない
古い時計のように

Journey in to Chapter II
第2章へ続く

Chapter II
一つの光景

Photo by hakana

いったいどれくらい


戸を叩く音を聞いただろう


わたしは光から逃げていた


ずっと閉ざされたカーテン


ぐちゃぐちゃの心を


どこにもぶつけられなくて


闇と闘って

繰り返し

Photo by hakana

地球は回り


朝を迎え


夜を告げる


この繰り返しに


ただただ身を委ねた

誓い

Photo by hakana

わたしの心を


停止させた日


もう一度


あの夏に誓いを交わした


向日葵に会いに


冷たい風が頬を刺す


夜明けに堂々と咲く


向日葵のように

太陽を待つ

Photo by hakana

繰り返される波の音


真っ暗な空が


次第に淡いブルーになる


三日月


うっすらと姿を見せ


太陽を待つ


今(ここ)にしがみつくものは


何もない

あたたかな風

Photo by hakana

テーブルと


ベッドと


白いカーテン


カスミソウを飾った


あとは何もいらない


そう思った瞬間に


カーテンが


ふわっと舞った


あたたかな風が


わたしを包み込んだ


窓の外に


青空


あの日と同じ


やさしい青だった

fin d’un début
ある始まりの終わり

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著作権法(昭和四十五年五月六日法律第四十八号)

一かけらの今

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あなたに告白するのは きっと 恋の終わり あなたをあきらめることは きっと 恋の始まり 思い出だけ それでいいの いつかは今が コワくなるから

プロフィール

relation

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うれしいって本当は、悲しくてつらいこと

かなしいって本当は、やさしくてあたたかい

小さなバラの雨が、今日も明日も降って

心は涙になる
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