記憶の再生
はにかみながら 「一緒に暮らそう」 唇の動き 過ぎ去らない過去 あの日の部屋 テーブルの上 写真立ての向こう あの日から 包んだ荷物は ずっと佇んでいる もう動かない 古い時計のように
恋の始まりと、恋の終わり。終わらない始まりと、ある始まりの終わり。
それが恋愛詩集です。
恋が叶っても、恋が叶わなくても、それは世界でたったひとつの物語。
恋する気持ちが終わることはありません。
あなたの勇気が、一かけらの今を、切ない恋の詩を彩ります。
はにかみながら 「一緒に暮らそう」 唇の動き 過ぎ去らない過去 あの日の部屋 テーブルの上 写真立ての向こう あの日から 包んだ荷物は ずっと佇んでいる もう動かない 古い時計のように
伏し目がちな横顔 ふわりと香る洗い立てのシャツ 遠くで鳴る始業ベル 木々のざわめきに抱かれ 世界の音が消える 数えきれぬ旅立ちに あなたとふたりきり ただ空の中だけでは どうか優しいぬくもりを どうかこのまま伝えてね 夜に願うのは 穏やかな余韻 朝には笑えるように 少しだけ踏み出せるように
はしゃぎすぎた帰り道 駅のホームで たくさん話した 車内アナウンスは 急行の停車駅 わたしとあなたは 普通列車であと2駅 みんなが降りたあと シンとした車内 それがわたしとあなたの 限られた時間 あと何回 この時間を過ごせるのかな あと何駅で この気持ちは伝わりますか 毎日毎日 2駅分を過ごしては 今日もあなたと 別れるだけ わたしだけが 切ないだけ?
どこかにある わたしの居場所 小春日和のようなら どんなにいいかと 想像していた「いつか」 ようやくわかった わたしの居場所 どこかにある わけじゃなかった 用意されてる わけじゃなかった あなたとつくった 陽だまりの世界 わたし達の 特別な居場所
この恋が終わるなら きっとあなたが さよならと言った 風の強い夕方よりも わたしの紡いだ 愛の言葉が 夜のしじまに 散りゆく運命
あなたの影が 伸びていく でもわたしには 届かない いつか願いが叶うのなら あなたの背中に 追いつけるような わたしになりたい あなたの恋人に なれないのなら あなたの指先に あなたのぬくもりに わたしはなりたい あなたに もう2度と 会えないのなら
誰のものでもない今日が来て わたしは胸いっぱいに 息を吸った この苦しさを吐き出すために どのくらいの空気が 必要なのか 誰のものでもない今日はまだ わたしのためのものじゃないから 深呼吸が 架空のあなたを美しくするような 何もない今日を
不毛なことは 終わりにしよう 真面目に考えても 答えが出ないなら 意味は無し わたしたちには時間がない 楽しく笑ってふざけて 転ぶのが唯一の正解 うっとうしい雨雲を 鋭く切り裂いて イメージの虹に向かって ダイブした
きっとおこがましいほど 神様が苦笑いしてしまうほどに 私達は感情に名前をつけたがる 君と一緒にいたいと願いながら 君の幸せも 君の大切な人の幸せも そっと願うこと この気持ちはなんていうんだろうね
憂鬱な雨 今の私にはちょうどいい 憂鬱な雨 外の世界も泣いているんだ 彼は傘を持って 出かけただろうか どこかで濡れてないだろうか 連絡すればいいのに 勇気のでない 臆病な私 憂鬱な雨 彼は私のこと 気にしてくれてるのだろうか